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scire voloの会 2025 開催ちらし

これまで8年間、フランシスコ教皇の思想を学んできた真生会館「学び合いの会」分科会、この名称を、scire voloの会と変更して、引き続き、進歩派カトリックの社会思想を学んでいく。

scireは「知識」を、voloは「私はナニナニを欲す」を、scire voloは「私は知識を欲する」つまり「私は知りたい」を意味するラテン語。またscireは、scienceあるいはscientistの語源でもある。

scientist(科学者)は、無冠詞realityに対し様々な実験をして現象を観測し、その観測結果を説明できるように「原理」を仮定し「理論」を演繹する。もし仮に「真理」というものが、これら行為の外側、手の届かないところにあるならば、これらの行為は「真理」に近づくものではない。

私個人としては、これら科学者の行為が「真理」に近づくものであって欲しいと思うが、「真理」の奥深さは、私達の力の及ぶものではないのかもしれない。「真理」という言葉を軽々に使ってはいけないと科学者は考える。scienceはあくまで、無冠詞realityに関するscire(知識)を得るための行為であって、「真理」を得るための行為とまでは言えないのかもしれない。

この様な畏怖(awe)をもって、進歩派カトリックの社会思想を学んでいきたい。

20241222追記scire voloの読みを「サイレ・ヴォロ」とすることにした。voloは、voluntaryあるいはvolunteerの語源でもあるので、こう読むことで「私は自発的にサイエンスがしたい」というニュアンスが出ると思う。

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テーマ案:“one reality”という言葉に込めた教皇の思いを探る

2025年分科会テーマを何にするか思案中。標題の様なことも考えている。概要は:


フランシスコ教皇は2024年10月、回勅Dilexit nos(He has loved us)を発行した。その冒頭には、”a personal centre, in which love, in the end, is the one reality that can unify all the others”:「ペルソナの中心には愛がある。即ち、全ての他者を一つにできるone realityをその究極とする愛がある」という言葉がある。その一ヶ月前、インドネシア等訪問した際の教皇ミサ説教の第七段落では、”ultimately, life always brings us back to one reality: without love we are nothing.”:「究極、生命は『愛がなければ私達はnothing』というone realityに私達を常に引き戻す」とも述べている。2022年7月の『カナダ先住民への謝罪』第三段落では、エフェソスへの手紙 2:14-22を参照して“Jesus reconciles by bringing together, by making two distant groups one: one reality, one soul, one people.”:「イエスは人々を集めて和解させる。二つに隔たったグループを一つにし、one reality, one soul, one peopleにする。」とも述べている。一方、物理学者ハイゼンベルクが1958年に講演Physics and Philosophyで述べたように、量子論は無冠詞reality概念の深奥に迫る一つの道を開いた。(このブログ記事参照方) 2025年分科会では、”one reality”という言葉に込めたフランシスコ教皇の思いを探る。


・・・という様な案。どうしようかな…。

分科会2024#5 (11月16日) 開催通知および配付資料

日時2024年11月16日土曜日 13:30 ー 15:30
場所(東京都 新宿区 信濃町 33 -4 カトリック真生会館 1Fホール)
  ZOOMによるオンライン勉強会を予定。参加を予定する方は私(齋藤)までお知らせ下さい。
テーマ

  EoF基調論文「Oeconomicae et pecuniariae quaestiones 現行経済金融の問題点」精読
     第34節
無冠詞realityにおいては、私達 every oneが、特に、一人一人全てのoneが孤独に留まらなければ、多くのことを成し遂げることができる。市民社会から創出される数多くのassociationsは、この意味で、不可欠な意識と社会的応答責任の宝庫を典型的に表している。

配付資料

分科会2024#4 (9月21日) 開催通知および配付資料

日時2024年9月21日土曜日 13:30 ー 15:30
場所(東京都 新宿区 信濃町 33 -4 カトリック真生会館 1Fホール)
  ZOOMによるオンライン勉強会を予定。参加を予定する方は私(齋藤)までお知らせ下さい。
テーマ

  EoF基調論文「Oeconomicae et pecuniariae quaestiones 現行経済金融の問題点」精読
     第27節~第33節
                       lawfulness(形而上法的正当性)且つno intention of tax avoidance(税金逃れの意図無し)
                      であるbusinessには、国家は課税出来ない。

配付資料

“Oeconomicae et pecuniariae quaestiones” – 現行経済金融の様々な問題点、全34節を一応全て半訳

全34節を一応全て半訳し、rev.10aとしてアップした。

推敲まだまだ続きますが…。(^o^)

20240719 追記)現時点での最新版rev.10bに差し替えた。

20240722 追記)現時点での最新版rev.10cに差し替えた。

20240727 追記)12頁20節冒頭を「前述の(訳補:物質的)well-beingは、多種多様な資源から自ら勝手に養分摂取します。その結果生まれたもの残ったものが、或る種の経済金融「生物多様性」を形成します。」と変更し、rev.10dとしアップし直した。

20240812 追記)5頁「一つの霊的存在をこの形而下界に現実化(actualize  訳補:量子論的にはこのイメージ)する際に」のように訳補を加え、他少し修正加筆。rev.10eとしてアップ。

20240813 追記) [訳註42] 本論考サブタイトルにあるconsiderations(様々な約因)と、この numerous associations emerging from civil societyとは、同じことを意味していると言える。――この訳註を25頁に加えてrev.10fとしアップした。

“Oeconomicae et pecuniariae quaestiones” – 現行経済金融の様々な問題点、第三章第30節まで半訳

更に30節まで訳出しアップした。全34節だからもうチョイ。

21頁目の訳註33に、economic substance doctrine、つまり「economic substance(経済本質)を持つbusinessには国家は課税出来ない」という考え方の解説を載せた。本ブログの読者には是非読んで頂きたい。

 

分科会2024#3 (7月20日) 開催通知および配付資料

日時2024年7月20日土曜日 13:30 ー 15:30
場所(東京都 新宿区 信濃町 33 -4 カトリック真生会館 1Fホール)
ZOOMによるオンライン勉強会を予定。参加を予定する方は私(齋藤)までお知らせ下さい。
テーマ

EoF基調論文「Oeconomicae et pecuniariae quaestiones 現行経済金融の問題点」精読
 第18節~第26節 経済と金融の形而下代行者が、倫理に関する見当識 [訳註15]をどう持てば良いのか、
                                 詳しく具体的に示して欲しいという要望が、彼ら全員から益々多く寄せられている。

20240719 追記)全34節を全訳したので、現時点での最新版rev.10bにあわせて明日の資料を作り直した。

配付資料

“Oeconomicae et pecuniariae quaestiones” – 現行経済金融の様々な問題点、第三章第24節まで半訳

第三章「現代の文脈に関して解明できた幾つかの事柄」は、第18節~第33節でなるが、その第24節までを半訳し、rev8aとしてアップした。全34節の内の第1節から第24節、全体の5分の3強、つまり、7月20日の今年第三回目の勉強会の分を少し越える所まで半訳できた。