分科会2022#2 (5月21日) 開催通知および配付資料

日時2022年5月21日土曜日 13:30 ー 15:30
場所(東京都 新宿区 信濃町 33 -4 カトリック真生会館 1Fホール)
ZOOMによるオンライン勉強会を予定。参加を予定する方は私(齋藤)までお知らせ下さい。
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配付資料

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分科会2022#1 (3月19日) 開催通知および配付資料

日時2022年3月19日土曜日 13:30 ー 15:30
場所(東京都 新宿区 信濃町 33 -4 カトリック真生会館 1Fホール)
ZOOMによるオンライン勉強会を予定。参加を予定する方は私(齋藤)までお知らせ下さい。
テーマ peopleとは何か

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clm.299:いでよ!オドアケル

出典:TBS News

 いやここは、ブルータスではなく、ゲルマン傭兵隊長オドアケルの出番だ。

オドアケル:5世紀に活躍したローマ帝国の軍人。西暦476年、中央集権を強めた西ローマ皇帝ロムルス・アウグストゥルスを追放し、西ローマ帝国を滅亡させた。(出典:Wikipediaこの資料の5page参照方)

皇帝をはじめ誰も殺してはならない。それは問題の解決策にならない。却って、拗(こじ)らせるだけかもしれない。

今回もこの様に考えて、プーチン露大統領を追放するに留め、ロシア社会構造を、多種の倫理が拮抗し合う精神構造を持った人達による分権自律的なものに変えていく必要がある。なぜならばこの惨状は、プーチンという特定の個人によるものというより、caesaropapism(皇帝教皇主義)という、一つの特定な倫理が常に最優先となる社会構造による罪なのだから。(a structural sin

プーチンを排除しても、根本原因である精神構造・社会構造を変えなければ惨禍は必ず再発する。

clm.298:禁断、ケイサロパピズム

質問:国家権力が暴走したとき、これを止められなくなるのは四つの社会類型の内どれか。

ディアスポラ型はそもそも「国家」というものを排除している。イスラム型(単一宗教優位型)は国家よりも宗教が優位に置かれている。また、デュオスント型では拮抗する宗教がいざとなれば国家の暴走を止められる。だから、答え:ケイサロパピズム型、であることが分かる。

こう考えると、国家権力暴走の危険があるケイサロパピズ(皇帝教皇主義、caesaropapism)を「禁断」とすべきだ、という命題が導かれる。こう、ウクライナ情勢を見ていて思った。

以前この資料の5pageに述べたように、今から千五百年前、教皇ジェラシウスは東ローマ皇帝アナスタシウスに宛ててDuo Sunt書簡を送り、ケイサロパピズムを諫(いさ)めた。

いま、教皇フランシスコはプーチン露大統領に宛てて、現代版Duo Sunt書簡を書き送るべきではないだろうか。早朝、こう思いついたのでメモしておく。

20220228 追記:「宗教が暴走したとき止められなくなるのはどれか」と考えると、イスラム型とディアスポラ型は「危ない」ことが分かる。こう考えてくると、デュオスント型が一番安全なようだが、これももし、宗教も国家も暴走してしまったら止めようがない。(トランプ政権の米国?!)恐らく、「絶対的fail safe」は人間には実現不可能なのだろう。「地上の旅」を慎重の上にも慎重に進めたい、と私は思うが皆さんはどうだろうか。

20220228 更に追記:宗教と国家と科学とを三つ巴あるいは「三すくみ」にすれば、どれかの暴走に対して抑止力が働く「より安全な」社会構造が得られるような気がする。ただ、そういう精神構造をもった人間はとても少ない。・・・いちにもににも「人育て」が鍵だな…。(Tria Sunt

clm.297:ブリンケンのディアスポラ精神に期待

緊張が続くウクライナ情勢だが、交渉に当たるブリンケン米国務長官(左)がユダヤ系であり、その心の奥底にあるはずのディアスポラ精神を発揮して、「国家存立のための戦争は愚かだ」「もっと視野を広くしよう」と周囲の目を開かせることを期待したい。

コラム296で述べた様に、2000年前のユダヤ人は「国家存立のために何かするのは最重要ではない」と思っていた。この考えをしっかり守ったことでローマ帝国から国外追放になりディアスポラ(国家を持たぬ民)になった。ブリンケン国務長官の父親はウクライナ系ユダヤ人、母親はハンガリー系のユダヤ人。地上世界に拘泥せず視野を超自然にまで広げる精神が、ブリンケン国務長官の心には宿っているはず。

ちなみに交渉相手はラブロフ露外相(右)。父親はアルメニア系アメリカ人、母親はロシア人。

アルメニアは世界最古のキリスト教国。パレスチナよりも東側、現在のトルコの東隣り、カスピ海と黒海の間に位置しながらも、イエスが着想しパウロが精緻化したキリスト教社会思想の元型を、世界で最も早く(四世紀)受け入れた国。五世紀後半に、西方キリスト教がデュオスントのカトリックに、東方キリスト教がケイサロパピズムのオルソドクスに分裂した(この資料の5頁目参照方)。その百年以上前に、キリスト教社会思想の元型を、世界で最初に国教として受け入れた国がアルメニア。

ラブロフ外相の父親は、その様なアルメニア系のアメリカ人。流暢な英語を話すラブロフ外相が、ディアスポラ精神、即ち、国家倫理を絶対視しない精神を持っていると期待したい。