教皇フランシスコ」タグアーカイブ

2018年10月 Youth Synod、教皇フランシスコからyoung peopleへの手紙

表記資料を~archivesの「半訳」にアップしました。教皇フランシスコは、2013年3月に着座してから矢継ぎ早に幾つもの重要論文を著し「根本的改革」を経済問題、環境問題、倫理問題に求めました。従来のutilitarianism(功利主義)の倫理や価値観でなく、「共通善」と「each personの尊厳」を土台にした全く新しい考え方の上に、経済や倫理を再構築せよと発言しました。この大改革の担い手に、旧枠組みに縛られた大人達でなくYoung Peopleを教皇は指名した、というのがこの手紙の主旨です。「Young People, the Faith, Vocational Discernment」をテーマにして今年は3月にプレ・シノドス、10月にシノドスが開催されます。関連文書、関連記事を幾つか拾って半訳し、今年一年間この動きを追っていきます。ご期待ください。

ちなみに当サイトの読者なら「Young People, the Faith, Vocational Discernment」をどう半訳されますか?関門の一つは、the Faithの定冠詞theです。またVocational Discernmentを「召命の識別」と訳すのは、教皇の日々の発言から推して不適切です。Young Peopleを「若者」と訳すのも頂けません。テーマ「Young People, the Faith, Vocational Discernment」の上手い訳を思いついた方はjunsaito@eml.llc-research.jpまでお寄せください。

本年もよろしくお願い致します。

 

教皇フランシスコの説教:画一化による独裁がfreedom of conscienceを破壊する

表記を~archivesの「半訳」にアップしました。freedom of conscience(良心の自由)という概念は、1517年に宗教改革を始めたマルティン・ルターが発明しました。500年経ち、カトリック教皇がその言葉を使って、「独裁」とは何か、その対処法は何か、説明しています。500年前、ルターの宗教改革に呼応してカトリック内部からもcounter reformation(対抗宗教改革)が始まりました。この対抗宗教改革の主な担い手が、1534年に設立されたカトリックのイエズス会です。イエズス会から選出されたカトリック教皇フランシスコが、freedom of conscience(良心の自由)という言葉を使ったのです。カトリック自体の宗教改革がいよいよ本格的に始まったのかもしれません。

『倫理観:カトリックの視点』序文 by Alasdair MacIntyre 半訳rev.1

表記を~archivesの「半訳」にアップしました。西洋倫理は、徳倫理→功利主義倫理→徳倫理と推移してきています。即ち、13世紀にトマス・アクィナスがニコマコス倫理学(アリストテレス)にキリスト教要素を加味してvirtue ethics(徳倫理)を形作り、近代合理主義の訪れと共に功利主義倫理が主流となり、20世紀後半からポスト世俗化の潮流が押し寄せると共に再び徳倫理が目覚ましい復活を遂げつつあります。この徳倫理復活の経緯をカトリックの視点からまとめたのが本書であり、それをまた二頁の序文にまとめたのがアラズデア・マッキンタイアです。この序文に詳細な訳注をつけて半訳しました。徳倫理復活の経緯をザッと掴むのに最適な資料だと思います。

コラム242 「哲学も科学も、客観的に証明できないが人間の主観が真と認める何らかの「公理系」から演繹される点は同じ」

~archivesのコラム欄に「哲学も科学も、客観的に証明できないが人間の主観が真と認める何らかの「公理系」から演繹される点は同じ」をアップしました。

“discern”とは何か(備忘録)rev.1

~archivesの資料・グラフに、“discern”とは何か(備忘録)のpptをアップしました。簡単に言えば“discern”とは「心眼で識別する」という意味です。個人、identity、良心(consciousness)、主権(sovereignty)などpartnership論にとって基本となる概念を理解するためのkeywordの一つです。現在revision1です。内容付加したらば随時アップしていきます。