前回分科会パワポ資料5頁から分かる様に、フランシスコ教皇は、慈善活動や第三セクターに関し一筋縄ではいかない複雑な思いを寄せている。
injusticesを目の前にして何とかしたい気持ちは分かるし無為であってはならないが、厳密に言えば慈善活動や第三セクターは「病んだ根幹」に達しない対症療法であり、対戦相手であるinjusticesそのものの「常態化」に手を貸している側面もあるのだ、と。
昨年11月には、国際カリタスの総裁ルイス・アントニオ・タグレ枢機卿を退任させ、事務局長ら執行部役員達を解任し、臨時の管理者を任命した。
そうした中、国際カリタス(本部・バチカン)は5月13日、第13代総裁に菊池功大司教(64才、東京教区)を選出した。進歩派カトリックの立場から、今後どの様に、国際赤十字に次いで2番目に大規模な国際NGOである国際カリタスを、舵取りしていくのか注目される。
選出された当日に菊池功大司教は Vatican Radioを訪れ、インタビュー(英語)に応じ、「フランシスコ教皇がしばしば強調するように『忘れ去られる人がいないworld』をrealizeするよう努めたい」と語った。