現行経済システムとは根本的に異なる新たな経済システムを追求する、シンポジウム Economy of Francesco (略称EoF)が、先々週オンラインでなく対面で開催された。
EoF発会主旨は、2019年5月の教皇レター「To Young Economists and Entrepreneurs Worldwide」で示され、その後コロナ禍の中、対面を避けオンラインでEoF2020、EoF2021が開催された。今年2022年9月、構想から三年越しでEoF2022実開催にこぎ着けた。
フランシスコ教皇の、根本的に新たな経済システムを追い求める思いはとても強い。周到に、ヴァチカン教皇庁の中で保守色が強い教理省に働きかけ、フランシスコ教皇肝いりの高次統合人類発展市民評議会と合同で、文書Oeconomicae et pecuniariae quaestiones(経済と金融の諸問題)をまとめさせたのが、2018年1月のこと。それから5年弱経って…。
EoF2022教皇スピーチから抜粋:
・・・a different approach, which we urgently need. For, if we speak of ecological transition but remain in the economic paradigm of the twentieth century, which plundered the earth and its natural resources, then the strategies we adopt will always be insufficient or sick from the roots.
半訳:
・・・異なるアプローチ、これが緊急に必要です。なぜならば、もしも私達がエコロジーの激変を訴えているのにもかかわらず、惑星地球からその天然資源を強奪し続ける20世紀型の経済思考様式に留まってしまうならば、採用される諸々の対策は、常に、根本が病んだままの不十分なものになってしまうからです。