慈善活動や第三セクターは無意識に、倒すべきinjusticesを常態化させてしまう

前回分科会パワポ資料5頁から分かる様に、フランシスコ教皇は、慈善活動や第三セクターに関し一筋縄ではいかない複雑な思いを寄せている。

injusticesを目の前にして何とかしたい気持ちは分かるし無為であってはならないが、厳密に言えば慈善活動や第三セクターは「病んだ根幹」に達しない対症療法であり、対戦相手であるinjusticesそのものの「常態化」に手を貸している側面もあるのだ、と。

昨年11月には、国際カリタスの総裁ルイス・アントニオ・タグレ枢機卿を退任させ、事務局長ら執行部役員達を解任し、臨時の管理者を任命した。

そうした中、国際カリタス(本部・バチカン)は5月13日、第13代総裁に菊池功大司教(64才、東京教区)を選出した。進歩派カトリックの立場から、今後どの様に、国際赤十字に次いで2番目に大規模な国際NGOである国際カリタスを、舵取りしていくのか注目される。

選出された当日に菊池功大司教は Vatican Radioを訪れ、インタビュー(英語)に応じ、「フランシスコ教皇がしばしば強調するように『忘れ去られる人がいないworld』をrealizeするよう努めたい」と語った。

clm.308:量子の世界 (ヒルベルト空間)では、3+4は7ではなく1から7で変化する!?

コラム307「自然数だけでなく実数全体が二乗値としてbeingしているのではないか」の続き。

今回の要点:全てが実数で表されるa naive realityにいる私達が認識する実数 c の、一つ外側の高次空間においてbeingするその実体は、一次元ヒルベルト空間内の一成分複素ベクトル |c>、つまり、複素平面上の円をなす複素数集合 x + iy, (ただしx2 + y2 = c2 )ではないのか。

図をジックリとご覧頂ければイメージが掴めると思う。

更に言えば、私達がa naive realityにおいて認識する実数 c は、波束 |c> が実軸上にreduction of wave packet(波束の収縮)をしたものではないのか…。

・・・昨日コロナワクチン第6回目を受けて身体の節々が少し痛い。今はこれ以上考えがまとまらない。続きは後日。

20230611追記:これに似た考えは、須藤靖著『解析力学・量子論 第二版』207頁にもある。

20230627追記:position operator(位置演算子)の記事も参考になる。

clm.307:自然数だけでなく実数全体が二乗値としてbeingしているのではないか

Not only natural numbers but all real numbers are squared beings in another universe? 

去年4月に、NHK「数学者は宇宙をつなげるか ー abc予想証明をめぐる数奇な物語」で左図を見た。それは「私達の宇宙では、…3,4,5,6…の様にexistしている自然数は、別の宇宙では、…9,16,25,36…の様に二乗値としてbeingしているのではないか」という問題提起。以来、私の頭から離れないのは「いや、そういった宇宙Bでは、自然数だけでなく実数全体が二乗値としてbeingしているのではないか」ということ。一年間以上頭から離れないので現時点でメモを残すことにした。・・・

・・・コラム255「量子論の公理系」で紹介したように、量子は、ヒルベルト空間内の複素ベクトルとして表される。ヒルベルト空間とは、{1} 内積が定義される、{2} 完備な、{3} 複素ベクトル空間のこと。ヒルベルト空間の元(element)は、x+iyの様に実数部と虚数部  (iは虚数単位、i2=-1) を持つ複素数で表される成分を持つ複素ベクトル。ヒルベルト空間には「実数で全容が表される存在」は無い。例えば長さ30.5センチ重さ56.9グラムのように全て実数で表されるa naive realityにいる私達には、「量子」の全貌を捉えることはできない。

しかし、ヒルベルト空間内の複素ベクトル  |φ>は、その大きさ || |φ>||が、以下の様に正の実数値として定義できる。またここでは詳しくは陳べないが、大きさ || |φ>||から導出される量は、公理3「Bornの確率規則」によって、測定値 akが得られる確率として実際に観測することが可能だ。

(厳密に言うと、量子を表す複素ベクトルを顕(あら)わに数式で表すことは出来ない。一般的には、さまざまな複素関数を使って「波動関数」をつくり出し「量子の表式」として使うことが多いが、その様な「波動関数」は「量子」の全貌を捉えたものではない。a naive realityにいる私達には「量子」の全貌を捉えることはできない。以下の表式も、あくまで便宜的なものだ。)

|φ>の成分を x1+iy1, x2+iy2, ・・・xn + iyn   として
自分自身との内積 = <φ|φ> = (x1-iy1)(x1+iy1)+(x2-iy2)(x2+iy2)+・・・+(xn – iyn)(xn + iyn)
                                               = x12+y12+x22+y22+ ・・・+xn2+yn2 
大きさ = <φ|φ> の平方根 = (x12+y12+x22+y22+ ・・・+xn2+yn2 ) の平方根

ここでは、複素数 x+iy にその共役複素数 x-iyを掛け算し、(x-iy)(x+iy) = x2 – i2y2 = x2 + y2 と、正の実数値となる点に注意したい。

つまりここが肝腎なところだが、「実数で全容が表される存在」が無いヒルベルト空間に、複素ベクトルの「大きさ」という正の実数値で表せる量を、a naive realityにいる私達は見いだすことが出来る。

私達がいると感じているa naive realityの、一つ外側の高次空間であるヒルベルト空間には、自然数だけでなく実数全体が二乗値としてbeingしているのではないか、と考える所以。

分科会2023#2 (5月20日) 開催通知および配付資料

日時2023年5月20日土曜日 13:30 ー 15:30
場所(東京都 新宿区 信濃町 33 -4 カトリック真生会館 1Fホール)
ZOOMによるオンライン勉強会を予定。参加を予定する方は私(齋藤)までお知らせ下さい。
テーマ“フランチェスコの経済 – young people, a commitment, the future”

配付資料

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