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「手をこまねいている」のは避けたい
地球温暖化の原因について私がどう考えているのか、尋ねられたので、ポジションを述べておく。
地球温暖化について科学的に書かれた本には三種類ある。即ちその原因を、1)人為、2)非人為、3)分からない、とする三種類がある。私は厳密に言えば、3)分からない、に属する。
更に厳密に言えば、私が「分かった」と思っているのは、「ある規模の地球温暖化が進行中」「地球人80億人の少なくない範囲に見過ごせない被害が及ぶだろう」「温室化ガス抑制で該被害を減少できる可能性をしめすシミュレーションがある」の三点。
ということで私は、1)人為説にくみしている。即ち「温室化ガス抑制」に賛成する。けれども地球温暖化人為説を「科学的に客観的に証明された」などとは思っていない。realityについてほとんど分かっていない人類にこの様な現象の原因をキチンと特定できる力はない。でも「手をこまねいている」のは避けたい。どうにか出来るのだったらどうにかしたい。だからこのポジションをとる。
今後もしも、人力が及ばない不可抗力が働いていて温暖化が起きているとハッキリと「分かった」ならばどうするか? その時は、アシモフのSF『ファウンデーション シリーズ』に出てくるハリ・セルダンではないが、人類文明を後退させないようにするためにその人的物的最小セットの維持・保存に取りかからざるを得なくなるかもしれない…。
更にいえば、地球のお隣の惑星である金星は、二酸化炭素の強い温室効果がはたらき、大気温度が昼も夜も摂氏460度となる「灼熱地獄」状態となっている。もしも地球がこの様になるとハッキリと「分かった」ならばどうするか? その時は、人類文明の人的物的最小セットを積載する、系外惑星移住用宇宙船「ノアの箱舟号」建造にとりかからざるを得なくなるかもしれない…。
この様に考えると今は、地球温暖化人為説にポジションをとって、対策を打つしか手はないと思える。
区民農園、ありがとう!
チビ大根の葉をふりかけに
ダイコンof the year
ダイコン5兄弟
この場合のchampionはリーダーではなく擁護者と訳すべき
初の民主主義サミットが始まった。バイデンの冒頭挨拶を和訳した今朝のNHKニュースに、大きな誤解を招く誤訳があった。
“In the face of sustained and alarming challenges to democracy, universal human rights, and all around the world, democracy needs champions,” Biden said as he kicked off the summit.
NHK和訳: 世界中で憂慮すべき挑戦を受け続けている民主主義にはリーダーが必要だ。
これでは、バイデンが世界の民主主義を主導するリーダーになろうとしているかのように聞こえてしまう。実際はそうではない。左にあるchampionの訳2参照方。バイデンは単に「擁護者」あるいはadvocate(ある考え方の支持者)の一人になろうとしている。もっといえば「そもそも民主主義とはなんなんだろうか、皆で考えてみよう」と投げかけている。
拙訳: 民主主義と普遍的なhuman rightsと、そしてこの地上世界に起こる諸事全般とに関して、数々の難問が次から次へと持ち上がり警告が発せられている。こうしたことに直面し、今、民主主義には複数の擁護者が必要だ。
見過ごせない誤訳だったのでメモしておくことにした。
20220114 拙訳を訂正して下線部を加えた。バイデンはフランシスコ教皇と同じ進歩派カトリック。worldをその語源(左掲。神の国に対する人間の住む国)に即して使う。